クレオパトラを歌う増野友香ソプラノリサイタル

コンサート

増野友香は私の内弟子として2年間、その才能をブラッシュアップしてきました。今回、満を持してデビューコンサートを行います。彼女の表現力はソリストとして一級で、特にドラマチックなアリアの表現、独白における装飾やアリアダカーポのカデンツは聴き所です。ヴァイオリニストと速いパッセージを競い合える腕の持ち主です。まだ、未熟なところもありますが、必ずやあなたの耳を満足させるコンサートになることでしょう。是非お聴きにいらしてください。

宇田川貞夫

オールヘンデルプログラム

メサイア Messiah

Symphony シンフォニー
Recitative：There were shepherds abiding in the field 野原で羊飼いたちは…（ルカ伝2:8-11,13）
Air：Rejoice greatly, O daughter of Zion 喜べ、大いに、シオンの娘よ…（ゼカリア書9:9-10）
Air：How beautiful are the feet of them なんと美しいことか…（ローマ書10:15）
Air：I know that my Redeemer liveth 私は知っている…（ヨブ記19:25-26、コリント前書15:20）
Air：If God be for us もし神が私たちの味方なら…（ローマ書8:31,33-34）

ジュリアス・シーザー GIULIO CESARE

Overture 序曲
Aria：V'adoro, pupille 優しい眼差しよ
Recitivo accompagniato：Che sento? Oh Dio! なんということ！？おお神様！
Aria：Se pietà di me non senti もし哀れみを感じないのなら
Recitativo： E pur così in un giorno このように、たった一日にして
Aria：Piangerò, la sorte mia 私は運命に涙する
Aria：Da tempeste il legno infranto 嵐で難破した小舟は

オラトリオ「メサイア」は「綺麗な」曲とか「神聖な」というイメージよりも、「熱い」とか「激しい」メッセージをもったものだと思っています。今回のコンサートで歌います曲でも、すさまじい人間の奥の奥の本性みたいなものが歌われていて、決して美しくは歌えないんです。とっても熱いんです。そして、その熱さは「死への恐怖」、それに負けまいとする「人間の強さ」からきていると思います。そしてそこにキリストという救世主の存在があって、人間の強さは不動のものになる。「メサイア」はそういう曲だと思います。

それに対して、オペラ「ジュリアス・シーザー」のクレオパトラでは彼女の「人間くささ」、愛するものへの激しい感情などを歌いたいと思っています。クレオパトラも、愛するシーザーの死（本当は死んでいませんが）に直面して、自分も一度は死を意識しますし、きわどいところで感情が行ったり来たりしていて、その様がとても魅力的なんです。

前半と後半で、オラトリオとオペラという対照的な演目です。実際の演出は前半後半で全く違う印象になると思いますが、どちらも決して美しいだけの演技をするのではなく、生の人間らしさで演じたいと思っています。

増野友香

出演者

増野友香 (ソプラノ)
影山優子 (バロック・ヴァイオリン)
庭山由記美 (バロック・ヴァイオリン)
原田純子 (バロック・ヴァイオリン/ヴィオラ)
浅岡理恵 (バロック・チェロ)
宇田川貞夫 (ヴィオローネ/指揮)
鴨川華子 (チェンバロ)

名古屋 2008年8月1日（金）
18：30開場／19：00開演
入場料　2500円(全席自由席)
チケット取り扱い
電気文化会館チケットセンター 052-204-1133
愛知芸術文化センタープレイガイド 052-972-0430

会場
電気文化会館ザ・コンサートホール

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東京 2008年8月8日（金）
18：30開場／19：00開演
入場料　2500円(全席自由席)
チケット取り扱い
東京古典楽器センター 03-3952-5515
東京文化会館チケットサービス 03-5815-5452

会場
日本福音ルーテル東京教会

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2008年06月25日12:26
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