三連符の民族性

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宇田川

三連音符とその後に二連音符。
このリズムパターンを口ずさんでいただきたい・・・。

大抵ね、このリズムパターンを口ずさむと、みんなどうしても、三連音符の初めと、次の二連音符の最初に拍が入ってしまうんだね。
タタ・タンタ」 こうやって(笑)

これは日本人特有かもしれない。
だって日本人は皆こうやって学校で習わってくるんだもんねー。
タタ・タンタ」
タタ・タンタ」
こうやって繰り返し口ずさんで、もしくは手拍子をすることで、音符を均等に並べて、音符の初めに拍を入れて、教わってくるんだもんねー。

ではその三連音符をさ、「ひとつひとつの音符の長さ(尺)は全て違う」と考えてみて。

これは三連音符だけに言えることではないけれど、この世に二つとして同じ音はないんだよ。

ある大学ではね、この三連音符を
タタ」
ではなくて、こう教えているんだよ。
タラレ
って。
この均等でない感じが、とても良いと思わないか~??!
ナイスアイディアだよ!(笑)

ちなみに四連音符なんかはさ、
「タ・ファ・テ・フェ」
って皆教わってくるんだよ?
そういう考え・・・、なかなかいいと思わないか??

宇田川
そもそも、三連音符っていうのは日本語の語感には馴染みがないんだね。
だからどうしても無理やりになってしまう(笑)
一拍目に拍を入れることで分かりやすくしているんだね。

前提としてあるのはそういうことだよ。

そしてもうひとつ。
その前提の裏側には文化的背景がある。
狩猟民族と、農耕民族という差。これが大きく控えてるんだよ~!

日本人は典型的な農耕民族だからね。
馬に乗る狩猟民族たちは、ギャロップ(三連音符)の音楽に代表されるような、自然と躍動感のあるリズムパターンが刷り込まれていくのに比べて、こちらは代々二拍子で田畑を耕してきたわけだからね(笑)

この三連音符の後ろには、文化。歴史。そして数学(2と3 最小公倍数)・・・
幅広いものが控えているのだよ。

これはまた、議論しなくちゃいけないな(笑)


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