10-ほとんどが楽しもうと思って来ている
だれも知らない、聴いたことのないような曲を演奏したときに
その曲の評価が下がってしまうかどうかっていうところが
一番試されてるってことでしょ?
だって演奏家は
だれもが知ってる「 Ombra mai fu 」が
一番いい曲だとは思っていないんだからね。
だから
「やってるつもり」と「そういう風に伝わっているだろうか」っていう問題とは
少しずつ違うと思うんだけど・・・・
それでも、聴かせようとしないほうがいい。
こんな風に思って、こんな風に感じてるんですけど、
そういう風に思ったら拍手ください。って言っているほうがいい。
謙虚な・・?
謙虚っていう、人生論的な物の言い方をしたくないんだけど
聴いている側に下駄をあずけるほうがいい。
いいでしょ?っていう代わりに
よかったら拍手ください って言っているほうが、
まずかったらブーイングください って言っているほうが。
だからお好きなようにしていただいて結構ですよって。(笑)
それで、幸い、うまくいっている時っていうのは
会場が騒がしくならないんだよ。
会場が騒がしくなったら、それは演奏がまずいんだ、こっちが(笑)
だって、ほとんどが楽しもうと思って来ているわけだから。
楽しくなければ、ざわざわするっていうのでいいはずなんだよね。
今回の演奏会はそういった意味では
皆 しーん・・・と聴き入っていましたよね。
そうだね。
最後の一音が終わったあとに 「・・・」っていう余韻に皆が包まれていたというか。
うん、そうだね。
みんな僕がしゃべっているときはげらげら笑っていたけど
<< その11へつづく>>
- 2007年03月20日15:00
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