11-それは「現場の音」
会場が騒がしくなったら、それは演奏がまずいんだ、こっちが(笑)
だって、ほとんどが楽しもうと思って来ているわけだから。
楽しくなければ、ざわざわするっていうのでいいはずなんだよね。
今回の演奏会はそういった意味では
皆 しーん・・・と聴き入っていましたよね。
そうだね。
最後の一音が終わったあとに
「・・・」っていう余韻に皆が包まれていたというか。
うん、そうだね。
みんな僕がしゃべっているときはげらげら笑っていたけど
そういう意味での
言葉を使わない会話っていうのは
もしかしたら
演奏家とお客様の間にはできているのかもしれないよね。
向こうから(お客様から)めったに返ってこないけどねー。
曲の終わりで拍手だったり、満足感のある溜め息だったりはあるけど
曲の途中では「う~ん!今のいい演奏だ!」とか返ってこないでしょ?(笑)
なんか、
その会場に
聴いている側と、弾いている側っていうよりは、
そこに・・・
音があって、
たまたま、そこで音を出している人と
たまたま、聴いている人がいる・・・
そういうのがいいと思うんだよ。
で、それは「現場の音」ね。
ライブな音。
それは
常に一方通行で、これ聴いてよ、聴いてよっていうんじゃなくて
たまたまそこに出した音があって
出した音が人がいて
聴いている人がいるんだっていう・・・
「そこに音がある」・・・
「演奏している人と聴いている人がたまたまそこにいる」
なんか素敵な表現ですね。
あぁ・・・いいなぁ・・・そういうの。
そういうのができるといいよね。
それが理想だと思ってるんだ。
<< その12へつづく>>
- 2007年03月20日14:00
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